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サコッシュ開発秘話

みなさん、こんにちは!


只今クラウドファンディング実施中のレザークラフトナイフ、プロジェクト期間も残すところあと8日。

ありがたいことに800名以上の皆様からたくさんのご支援をいただいています。



応援コメントを拝見していると、レザークラフト経験者だけでなく、初心者の方、そしてこれをきっかけにレザークラフトを始めます!という声もたくさんいただいております。本当に嬉しい限りです。


そんな初めての方にご満足いただけるリターンとして、サコッシュ製作キットをご用意しています。

サコッシュの型紙と道具を監修いただいたPENGURIさんから、その開発秘話についてのコメントを頂いています!

是非ご一読ください!



【だれでもできちゃうはずなんだ!】

  

毎度おなじみ神沢鉄工ことFEDECAのレザークラフトナイフ、予約終了まで10日を切りました。ナイフだけでもまだまだネットリ語れる我々PENGURI LEATHER AND FEDECAですが、今日は珍しくぺんぐりにしか語れない部分をご紹介しようと思います。それはもちろん『かみ』の話、『かたがみ』について、ちょっと語るぜ!

 

此度のレザーナイフ、販売パターンは三種類でのお届けです。


・ナイフ単品

・ナイフ+プラナリールのキット

・ナイフ+サコッシュのキット


ナイフは神沢さんが血ヘド吐きながら制作してくれたので、流石にキットの型紙(と道具監修)はうちが担当しました。写真のサコッシュは、今回のクラウドファンディング用に型紙制作した物とほぼ同型でございます。

 

「初心者の方でも、時間をかければ作れる物を」

というのが、A氏から出た唯一の条件。それに対してうちのハゲチャビンはね、「えっ時間かければ人間誰でも何でも作れるんじゃない?」とランドセルとかダレスバッグとか出してくるから周りはいつも苦労するのです。

 

というわけで更に追加された条件がこちら!

・作った後、老若男女問わず使いやすい物であること (×ランドセル)

・特殊な道具を使わず、基本の道具でできること (×ダレスバッグ)

・直線&曲線カットの練習になるデザインであること

・作った後、持ち手が喜ぶ物であること

 

最後の項目は、敢えて言わなくても書かなくても、PENGURI LEATHER AND FABRICが常に心掛けている大前提。きっとFEDECAも同じでしょう。そうじゃなきゃモノが溢れたこの時代、新たに作る意味が無いですもんね!

 

じゃあどういう物であれば持ち手は喜んでくれるのか?革の話なのでこれはうちの見解になりますが、「丈夫であること」「長持ちすること」「使いやすいこと」「修理しやすいこと」「…かわいいこと!」「…かっこいいこと!」etc、このあたりを大事に設計・制作しています。

 

噛んで含めるようにこれらの項目をハゲ頭に叩き込み、ようやく完成したのがこちらのサコッシュ&型紙。至極シンプルなポーチに見えて、制作時間8時間は伊達じゃないってところを挙げてくよ!

 

①本体は贅沢に革一枚仕立てだよ

底を切り離して本体を二枚のパーツで取る方が、革の取りは圧倒的に良くなります=コストダウンになるよ!使っている革はうちでメインに使っている「バサラ」という質(とお値段)がめっちゃ良い革を使っているので、パーツ取り二枚にすると価格は結構下がるなーとは思ったんですが、一切の相談無く一枚仕立てになりました。その方が丈夫だし、底に縫い目が無い分モノがすっきり入りますからね。



 

②袋返しで作るよ

きれいなステッチが見えてこそ楽しいレザークラフトなんですが、裏から縫ってひっくり返して袋状に仕立てるので、両サイドは縫い目が見えないよ!めんどくさいし返すのに力要るしステッチ見えないしと書いててテンション下がってきたんですが、袋返しにすると「縫い目が保護されるので長持ちする」「自然な膨らみでモノが多く入るようになる」「縁までモノが入る(ステッチ外出しだと縁ぎりぎりの厚みがゼロになり、見た目よりモノが入りにくくなります)」と良い事もたくさんあるというか、こっちの方が大事じゃね?


 

③本体の角は自然な角度になるようにしてるよ

革は布と違って厚みがあるので、ただの四角を袋返しにすると角がモコッと盛り上がってしまうのです。なので型紙には、革の厚みと全体のデザインを計算した切り込みを入れています。

  

④開口部には見返し付けてカッコカワイイ宣言だ!

開口部を切りっぱなしで使うことももちろんできますが、断面そのままだと口がヘロヘロしてくるし、マグネホックで閉めた時、上から見ると開口部が八の字型になって不細工になります。同じ革で見返しパーツを付けることで、上辺がピシッと整って見た目ヨシ!ベコベコしなくて出し入れヨシ!縫い目も見えて更にヨシ!と、この仕上げは私の提案なんだぜ?(自慢)


⑤見返しもただの革テープじゃなかったわ

閉じててもちょこっと見える見返しなので、共革バサラの色違いをチョイスして見た目にも気を配ったつもりなんですが、仕上がってきたものを見たら見返しの型紙も微細なアールの入っためんどくs丁寧な造りになっていました。「ただの直線で付けると使ってるうちにヒレヒレしてきて捲れ上がってくる」んですって。ヒレヒレて。

 



⑥ついでに持ち手の革タブもただの四角ではない

想像していただきたいんですが、正面の革タブがただの四角だったらかっこ悪くないですか…?微妙で繊細なカーブですが、このナイフならキレイに切れるのでどうぞトライしてみてくださいな!

 


⑦革タブの縫い付け方にもご注目を

見返しと革タブは同時に縫い付けていますが、革タブの縁を縫いがまたがないように付けています。縁をまたいで縫い付けると、縫いのテンションで本体全体の縁が波打っちゃうんです。縫い方はしっかり説明書に書いておいたので、一回やってみて!結構変わるから!


すごくシンプルに見えて、だからこそぺんぐり流制作基本を詰め込んだサコッシュキット。ナイフだけでなく、革も糸も針も目打ちも、普段うちで使っている物をそのまま入れました(違うのはハンマーくらいです。そのハンマーもうちは5年くらい100均のを使ってたぜ!)。



 

そして大事なこと。ナイフから針まで全ての道具が入っているので、一度作ったら他の革で、例えばフタ付き、ジッパー仕様、コンチョ&革紐にしたり、サイズ変えたり形変えたりも自由自在!そんな自分なりのアレンジや、全く新しいものへの挑戦も基本は同じ、うんとこどっこいしょでなんでもできちゃうはずなんだ!ハゲでも余裕で、できるのさ♪




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