木削りに限らず、モノづくりに共通する大切なこと。
それは「やさしさ」ではないでしょうか?
木をやさしく削ってあげることで、刃も傷まず、木肌も綺麗に仕上がります。
道具を愛情をもって手入れする。切れる刃で削ることで、木肌が美しく仕上がります。
材料へのやさしさ、道具へのやさしさがいい仕事につながる。
これはすべてのモノづくりに共通することです。
今回は、ワークショップで一番つまづく方が多い、
木口部分の削りについて解説していきたいと思います。
製材した木の年輪が現れる部分を木口(こぐち)と言います。
木口の角は、繊維方向に対して垂直に刃を入れなければならないので、
削る際に抵抗が大きくなります。
繊維一本一本を真横から断ち切っていくイメージです。
では、どうしたらいいか?
答えは「刃をスライドさせて削る」です。
下の動画をご覧ください。
この動画のように刃先から根元に向けて刃をスライドさせながら削ると、
抵抗が少なくスムーズな木肌に仕上がります。
トマトを包丁で切るときを想像してみてください。
上から押すとつぶれやすいので、刃をスライドさせながら切りますよね。
またスライドさせて削ることにより、
全体が均一に刃が摩耗するため、刃の持ちもよくなります。
どうしたら木にも刃にも負担をかけず、優しく削ることができるか。
常に意識することが大切だと思います。
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